人民軍保衛局

人民軍保衛局は軍人の思想動向の監視に力を注ぎ、軍の犯罪者を捜査し、財貨が確認されれば、特別裁判所に送致する。人民軍保衛局は中央の武力省保衛局以下、各軍団、師団、旅団、連隊、大隊に組織されている。また、軍事境界線の内側で勤務する民警部隊と鴨緑江、豆満江国境警備を担当する国境警備部隊については中隊、小隊にまで保衛部要員が派遣され、軍人を監視・統制している。保衛局の情報将校に登用されるのは人民武力省の運営する保衛大学卒業生に限られる。(尹大日『「北」の公安警察』)
人民軍では、私は密告する側だった。政治保衛指導員の情報員として、小隊員、将校の挙動を監視して資料を作り、定期的に報告してきた。今でも胸が痛むのは、新米のころ、分隊長の中佐が非武装地帯にある高電圧遮蔽網の弱点について話し、それを私が密告したことだ。これにより彼は除隊になり、伐採場に送られた。(朝日新聞アエラ編集部『北朝鮮からの亡命者』)