上下水道

アパートは旧式で、十余世帯で、一つずつの水道とお手洗いを共同で利用するようになっていた。夏は我慢できるが、冬になるといつでも水道管が破裂し、その周囲が水浸しになる。
そしてそれが凍りついて水をくむのが難しかった。ほとんど毎年、冬ごとにお手洗いの水道管が凍って使えなくなるのがまた大きな悩みの種だった。
急用のときは、ほかのお手洗いをあちこち探し歩き、仕方なく学校のお手洗いを利用する場合も多かった。水道管が凍らない時でもお手洗いに行くことはひと苦労であった。
いつも並んで待たなければならないので、朝の出勤時間帯には、地団駄を踏むのが普通だった。(金賢姫『いま、女として』)
貧しい地区の住宅密度は非常に高い。そのような地区では基本的な水道はあるが、下水はない。そのため、共同トイレを使わなければならない。家屋と家屋の間に入念に作った建物が見えることがある。それは井戸の家で、その地区の社会生活の中心である。井戸の隣に小さな中庭があり、子供たちが遊んだり、女性たちが水を汲んで、洗濯をしたり、
噂話をしたりする。(アンドレイ・ランコフ『民衆の北朝鮮』)